
楊逸さんが今年の芥川賞を受賞した、と今日の新聞に大きく取り上げられたニュースを見て、早速本屋さんへ楊逸さんの本を探しにいきました。受賞作の「時がにじむ朝」がまだ印刷中らしいので、昨年の芥川賞候補となった『ワンちゃん』の一冊を買いました。
文学の門外漢の僕は、こんな純文学を読むのがどうもむりやりじゃないかと、「続・三丁目の夕日」の鈴木オートのオヤジと同じ気持ちを持っているのですが、やはり、中国人として初の芥川賞の受賞者なので、買わなきゃという多分若干過剰の民族感情の駆使で、駅前の本屋さんを周って楊逸さんの本を探しました。
『ワンちゃん』を一気に読み終わりました。どんなところがよいのかを分からないが、たしかに頭に印象を残っています。もし地方の山村に行く時、駅の前にクラブがずらりと並んでいる道を通ると中国人のおばさんの声を聞いた時、ボウとしているときに、思わずこの小説を思い出すのでしょう。
『ワンちゃん』の後ろに『老処女』という中篇小説が載せています。四十五歳未婚のある大学で中国語講師を務める中国人女性の話しです。独身のまま7年間かけて博士を取らず、教授の紹介でようやく現職についた万時嬉さんは中国人の留学生に「老処女」という悪魔のような言葉に呼ばれました。一方的に元史を研究するある助教授に好意を寄せた、四十五歳の「初恋」はなんとせつないまま終わりました。「博士をとるなら、若いうち」、若さが失われた独身の女博士と清貧の独身の男博士は煩悩の絶えない日がないのでしょうね。
『時が滲む朝』を楽しみにしています。
另附:
上个月在墨田区一中学进行的交流简记 。